なぜ水道水でカラコンを洗ってはいけないの？

手元に洗浄液がないとき、カラコンを水道水で洗ってもいいのでしょうか。

カラコンは、水道水で洗ってはいけません。

水道水で洗ってはいけない理由にはいくつかあります。

そのひとつは、変形する恐れがあるからです。

その理由としては、カラコンのレンズには、もともと素材に水分を含んでいますが真水ではなく、涙と同じ塩分濃度になっています。

その塩分濃度は0.9％なのですが、もし塩分濃度0％の水道水がかかると、浸透圧の違いによってカラコンが水分を吸収してしまいます。

その結果、レンズがぶよぶよになってしまうのです。

カラコンを水道水で洗ってはいけない理由の二つ目は、微生物の角膜への侵入が挙げられます。

日本の水道水はまだ清潔で、飲めるほどですが、まれにアカントアメーバという微生物が存在します。

もしカラコンを水道水で洗って、アカントアメーバがカラコンに付着した場合、レンズに付着したアカントアメーバは、眼球とレンズの間で増殖します。

すると、コンタクトレンズを装着していない場合に比べ、圧倒的にアカントアメーバの数は増え、角膜への侵入を促進し、角膜炎を引き起こす恐れがぐんと高くなります。

カラコンなどのソフトコンタクトレンズは、使ったあと特に、たんぱく汚れなどの取れにくい汚れが付着しています。

この汚れは、こすり洗いをすることで完全に落とすことができます。

洗浄保存液につけておくだけのユーザーもいますが、それだけでは汚れがたまっていき、白濁を招き、見えにくくなっていきます。

それだけでなく、汚れから雑菌が増殖し炎症を招く恐れもあります。

カラコンをしていて目が痒くなったり痛んだりするのは、何らかの眼病を発症しているという証拠ですから、すぐに眼科に行って診てもらったほうが重症化せずに済みます。

原因は、殆どの場合、レンズの洗浄を怠り、不潔にしていること、不潔な指で触ってそのまま装着していること、などが挙げられます。

眼病を発症させないためには、レンズの洗浄はつける前と後、二回必要です。

つける前に洗浄が必要な理由は、就寝中などケースに保存している間に、前回の使用後に落としきれなかった雑菌がケース内、及びレンズ上で増殖しているためです。

つけた後に洗浄が必要な理由は、使用後の汚れを落とすためです。

健康な目でカラコンを楽しむためには、清潔にレンズの管理をしていきたいものです。