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キャスティングモールド製法って何?


キャスティングモールド製法とは?

キャスティングモールド製法には、3種類の方法があります。

ひとつ目は、「フルキャスティングモールド」といわれる方法です。

レンズを成形する工程において、凸型凹型のあいだにレンズ素材を流し入れ、挟むようにして成形します。

これは、主にワンデーレンズや1ウィークレンズといった使い捨てコンタクトレンズをつくる主流になっています。

この成形するときの型のことを「キャスティングモールド」と呼ぶことより、カラコンの製法の名称にもなりました。

この製法のメリットとしては、型をつくればいくらでも同じものが生産できるので、同じ製品を大量に作ることができ、単価としても抑えられる点です。

デメリットとしては、大量生産には向いているのですが、様々なデザインを少しずつ生産するときには、コスト的に高くなってしまう点です。

セミキャスティングモールド製法とは?

キャスティングモールド製法には、セミキャスティングモールド製法といわれるものもあります。

これは、カラコン市場においては現在、主流となっている製法です。

具体的には、凸型凹型によって、ある程度、完成度の高いものをつくっておき、フロントカーブ面、つまりまぶた側の方を切削していき、レンズとして仕上げていきます。

この製法のメリットは、型の種類がそれほど多くなくても製造できることにあります。

このため、様々な種類のものを、ロット数も含め、注文にあわせて自由に製造することができます。

工程の中で、フロントカーブ面の切削はと特に正確にしていかなければなりませんが、ほとんどが手作業による製作となります。

それにより、キャスティングモールド(型)による、こまかい歪みなども、ある程度まで手作業の切削工程で直すことも可能です。

逆にデメリットは、手作業が必要なため、大量生産が難しく単価もあがりがちです。

スピンキャスティングモールド製法とは?

「キャスティングモールド製法」「セミキャスティングモールド製法」は凹型凸型両方を使いますが、スピンキャスティングモールド製法は凹型だけを使います。

どのように仕上げていくかというと、遠心力を用いたレンズの制作法となります。

凹型というのは、いわゆる「おわん」のような型になります。

この凹型の型に、レンズの材料を流し入れ、これをスピン(回転)させることで、レンズを形成していきます。

この製法のメリットは、凹型だけでレンズの製作ができてしまうことです。

これにより、ベースカーブの面に一切、何も触れないため、角膜面への接触がよりなめらかになります。

また、生産工程が比較的簡単なため、コストをおさえられることもあげられます。

デメリットとしては、フロントカーブ面が、ひとつの種類のみになってしまうことがいえます。

また、視力矯正をしている人にとっては、ベースカーブ面が一定していないため、装用感の良し悪しに違いが出やすくなります。